学校の「机が狭い問題」を解決しないとGIGAスクールのPCは文鎮化する?
教育は門外漢ですが、一介の技術者として日本の将来のためにもGIGAスクールにはなんとか成功して欲しいと切に願っている一人になります。
今回の提案は「机が狭い問題を子どもたちの手で解決しよう!」です。
GIGAスクールについて文部科学大臣からのメッセージでは「PC 端末は鉛筆やノートと並ぶマストアイテムです。今や、仕事でも家庭でも、社会のあらゆる場所で ICT の活用が日常のものとなっています。社会を生き抜く力を育み、子供たちの可能性を広げる場所である学校が、時代に取り残され、世界からも遅れたままではいられません。」とあります。
社会のようにICTを日常的に活用する=PCは常時机の上に置いて子どもたちの意思で活用出来るようにする
が、目指すべき使い方だと思うのですが、大概この話をすると、そう思っている先生が少ないような気がするのですが、私が間違っていますでしょうか?
日常的に活用が出来ない物理的な問題
学校には「社会のように普通に使おうぜ!」と言われても「そりゃー無理だよ」という物理的な問題があります。それは「机の狭さ」です。学校の机の天板サイズはJIS規格(S-1021)である程度が決まっていて、横450x奥行き650が主流(文部科学省調査結果)のようです。
これは教科書・ノート・筆箱・PCを置いた時の写真です。
これ、忘れて椅子を引くと体で教科書を押してPCを後ろに落としますよね? 一応、GIGAスクールで配布されるPCは、机の高さから落としても壊れにくい物が支給されると聞いていますが、これだと、
「PCがじゃま」「落とすと壊れる」
↓
「普段はキャビネットか机にしまいましょう」
↓
「子どもたちの意思で自由に使えない」「先生も出すのが面倒になる」
↓
「文鎮化」
というオチにならないでしょうか?
この解決策の一つがデジタル教科書なのかもしれませんが、聞こえてくる話だともうちょっと時間がかかりそうな感じを受けます。
ダイソーの100円の板で文鎮化・破損を防ごう!
ネタっぽい見出しですいません(笑)
要は机が広くなり落ちなきゃいいんですよね?
ダイソーで100円で売っているMDF板(400x300x6mm)があります。
これを、レーザーカッターで切って、色々と遊んでみました。
バリエーション
どうでしょうか?
色々とツッコミどころはありそうですが、これ、きっと子供たちに考えさせるともっと楽しいアイディアが出てきそうな気がしませんか?
中学の技術家庭で本棚を作るのも良い経験だと思いますが、レーザーカッターを導入して「文鎮化」「破損」を防ぐにはどうしたらいいかを子供たちに考えさせ・デザインさせ・MyPCスタンドやプロテクターを作ってもらうPBLな授業(総合的な学習の時間になる?)は面白いんじゃないかと思う次第です。
なお、私が遊びで作ったイラストレーターのデータ(かなり詰めが甘い)がこちら。 クリエティブ・コモンズのCC0で公開します。
レーザーカッターが扱える方は、是非これを超える楽しい作品を作ってみて下さい。
追記:物理的解決だけでは文鎮化は解決しない
この投稿の後、多くの方から御意見を頂きました。有難うございます。
その中で、「環境的な支援も必要ですが、基礎スキルの全体的な向上と教育効果の価値づけが大切」と御指摘をいただきました。
仰る通りだと思います。文鎮化するかしないかについて、最後は先生方にかかっていると思います。